小型カメラで撮影した動画や写真は内臓ストレージまたは、microSDカード(外部ストレージ)に保存されます。
撮影時のデータ保存にはストレージへの繰り返し上書き保存される機種と撮りきり自動停止があり、機種により保存方法が違うので注意が必要です。
機種を選択するときは記載されたスペックをよく確認しょう。
ここではデータ保存の違いと、そのメリット・デメリットについてご紹介します。
動画&画像データ保存の仕組み
小型カメラではデータの保存に内臓ストレージまたは、microsDカードを使って保存しています。スマートフォンで例えるとAndroid端末やiPhoneのようなデータ保存の仕組みと同じです。
皆さんもご存じの通り、スマホ本体に写真や動画の保存ができますが、Androidスマホでは内臓ストレージは容量が少ないので大量の画像やデータの重い動画はmicroSDカードカードを利用し、スマホで撮影した動画や写真を保存するのが一般的ですね。
しかしiPhoneの場合は、microSDカードに対応していないため(カードスロットルがない)、内臓ストレージが大容量となっています。
2021年の秋に発売されたiPhone13では128GB、256GB、512GB、1TBと4つのストレージ容量から選べる。
より多くの動画や画像などのデータが保存できるようになった。
※SDカードリーダーを使うことでiPhoneでもSDカードを利用することができます。
動画保存は2タイプある
小型カメラでも基本的な仕組みはスマホと同じです。しかしAndroidやiPhoneでは、画像や動画、ゲームデータなどでストレージがいっぱいになると、それ以降は動画や画像が保存できなくなるようになっている。
これはストレージに保存してある古いデータを損失しないようになっているからです。
しかし小型カメラの場合、使う用途が「防犯カメラ・監視カメラ・証拠用撮影」等の目的で利用されるため、撮影した動画や写真のデータはmicroSDカードのストレージがいっぱいになると古いデータ(動画)の上に繰り返し上書きされるようになっています。
すべての機種ではありませんが、長時間稼働対応機種では上書き録画される機種が多く販売されているので必要に応じて上書きするタイプ、しないタイプを選択する必要があります。
意外と知られていない動画の保存方法は2タイプです。
このように小型カメラでは2つの保存方法があるため、気になる機種のスペック一覧で必ずどちらのデータ保存に対応しているか確認し、自分の利用範囲に必要な方をこれから説明するメリット・デメリットも参考にしてください。
上書き保存のメリット・デメリット
上書き保存に対応した小型カメラでは、32GBのmicroSDカードで動画なら約3時間程度の保存が可能です。
上書きされるタイプの小型カメラは長時間稼働対応の機種充電器型カメラ・火災報知器型カメラ・置き時計型カメラ・電球型カメラなどがあります。
上書き保存のデメリット
例えば、防犯のため監視カメラとして自分の部屋に置き時計型カメラを設置して出かけたとする。
仮に朝8時に家を出て帰宅時間が18時、この場合10時間の間、自宅を留守にするということになります。ではこの10時間の留守中の部屋を小型カメラがずっと撮影しています。
しかし32GBのmicroSDでは約3時間の保存をしたら上書きをされてしまうので、10時間撮影されていた動画も上書きされて、帰宅前の約3時間しか撮影されていないことになります。
となると家を出た朝8時から15時までの動画データは消失してしまったことになります。これが上書き保存のデメリットです。
他にも前に撮った動画をPCや他メモリーへの保存をする前にさらに動画の撮影をしてしまい気づいた時には「やってしまった」と後悔、そんなこともあります。
しかしこうした背景もあり、今までは対応microSDは16GB、32GBが主流でしたが、現在では64GB、128GB対応製品が多数販売されています。
さらに256GB対応の充電器型カメラも発売され、どんどん高容量のストレージに対応されています。
128GBならなんと約16時間の動画記録ができる。ただし128GBのmicroSDカードとなると価格もそれなりに高額にあるというデメリットもあります。
上書き保存のメリット
上書きされて大切な動画が消えた!!そんなデメリットがある上書きデータ保存ですが、メリットもあります。
古いデータの上に上書きをすることがデメリットとなるときもありますが、どんどん新しいデータに書き換えられるので常に最新の映像が確認できるメリットがあります。
また動体検知機能が搭載された機種なら、撮影している場所で変化を検知した時だけ「録画を自動開始」してくれるので不要な動画の撮影を行わず、メモリの節約ができます。
変化というのは「動き」で、もしも空き巣などの不審者が自宅に侵入して部屋を物色。そんなとき動体検知機能が人の動きを感知して撮影を自動で開始してくれます。
何事もなければ撮影されないし、不要な撮影もされないことになります。
上書き保存と動体検知機能の併用により、必要部分をうまく残すことも可能となる。この機能を使えば上書きされる小型カメラでも32GBのメモリーがあれば十分と言えるかもしれません。
上書きされる小型カメラも使い方次第だということを理解しておきましょう。
メモリ使い切りのメリット・デメリット
長時間対応の小型カメラではほとんどの機種が上書きで、使い切りタイプは比較的連続稼働の時間が短い機種が対象となります。
タイプで言えば人気機種では腕時計型カメラ・メガネ型カメラ・ペン型カメラ・ライター型カメラ・USBメモリ型などが対象です。筐体が小型のスパイカメラが対象となります。
一部の小型カメラではメモリがいっぱいになると録画を自動停止する機種もあります。
メモリ使い切りのデメリット
メモリ使い切りの小型カメラでは、microSDカードが撮影途中でいっぱいになってしまうと、それ以降録画されないため、ここの場面からが重要だったのに映っていない・・・そんなことになる可能性があります。
スマホなどで動画を撮影していてそのようなことになった方も実際にいると思います。
僕の経験として、16GBのmicroSDカードをスマホに入れ、固定して(スマホを置いて)動画を撮影していたとき、いつの間にか動画撮影が停止していた経験が何度かあります。
これは16GBのSDカードに動画をいくつか保存していた状態で撮影していたことが原因と、また高画質のフルハイビジョンで撮影していたのが原因で、16GBのメモリがあっという間にいっぱいになったのです。
高画質になればなるほど、データ容量も大きくなるため注意が必要です。撮影途中であっても動画が保存されていればいいのですが、エラーが出たことにより正しく動画が保存されず、その動画データが再生できない、いわゆる破損データとして記録されることもあるので注意が必要です。
大切なデータが再生できないときはガッカリします。
動画撮影をよくする人は、私のような経験をされた方も多いと思います。メモリ使い切り、自動停止ではこのようなデメリットがあるのを理解しておきましょう。
メモリ使い切りのメリット
メモリ使い切りの機種のメリットは、データが絶対に上書きされないこと、今まで撮りためた大切なデータを損失しないこと。
これはとても重要なことで、小型カメラのように「証拠」となるような撮影や、大切な会議などの録画、その他二度と撮影することのできない、貴重なデータを守ることができます。
データを保存するのを忘れていても安心です。「うっかりミス」の多い方や、機械ものに弱い方はデータが上書きされない小型カメラがおすすめです。
まとめ
大切なデータの保存、どちらの保存方法にもメリット・デメリットがあります。
どちらがいいか?という判断は使う人の利用方法でちがいます。SDカードの管理がしっかりできる人は、上書きタイプでも問題ありません。
大切なデータは損失すると二度と戻ってないことを認識の上、どちらにするか検討してもいいかもしれませんね。
このような上書きされる、されないを認識しておくだけでも動画データを管理をする上で「しまった」ということが防げることに繋がります。大切なデータは自分自身でしっかりと管理しておきましょう。
最後に、小型カメラで使うmicroSDカードはとても小さく、誤って落としてしまったりしたら見つけるのが困難です。取り扱いには十分注意し、専用の保管ケースなどを利用して紛失しないようにしましょう。
※古い動画は上書きされることにより消える。
※上書きによるデータの損失を防止。